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海外での市場開拓目指す屏東県のナツメが日本に向けて出荷

海外での市場開拓目指す屏東県のナツメが日本に向けて出荷

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 台湾南部・屏東県はナツメ(中国語では「蜜棗」)の生産量で台湾2位。同県の潘孟安県長(県知事)と同県出身の周春米立法委員(国会議員)は高品質なナツメの海外市場開拓に向けて、このほど同県高樹郷の農会(日本の農協に相当)で開かれた日本向け輸出の記者会見に参加し、ナツメの梱包やコンテナへの積み込みを行った。潘孟安県長は、生産農家が技術的なネックを克服したことで日本向け輸出がいっそう円滑になっているとし、今年度の輸出量が昨年から倍増の20トンに達することに期待を寄せた。

 屏東県におけるナツメの栽培面積は557ヘクタールで生産量は台湾で二番目に多く、全体の30%を占める。同県での主な産地は高樹郷と鹽埔郷で、そのうち高樹郷は栽培面積321ヘクタールで、台湾随一のナツメ生産地である。屏東県では近年多様な販路の拡大に積極的に取り組むと共に海外への販売にも力を入れており、昨年、同県産のナツメの輸出量は約257トン、輸出金額は1,900万台湾元(約7,800万日本円)に達した。

 高樹郷農会の謝朝景総幹事によれば、数年前から対日輸出に挑戦しており、昨年の販売状況は悪くなかった。日本向けの販売ではあらかじめ低温処理して検疫にパスしなければ輸出が出来ないが、屏東県のナツメ農家は栽培技術を高めてナツメの鮮度を保っているのだという。

 潘孟安県長は、県内の生産農家が栽培技術の向上に向けて行っている努力をアピール、その例として過去に台湾農業界の最高栄誉「神農奨(=賞)」を受けたこともある農家、潘志民さんが1.2ヘクタールに及ぶ強化型ビニールハウスを建て、ナツメの品質と生産量を厳格に管理していることを挙げた。今回日本に輸送されるナツメ約1.25トンもまず低温処理に送り、果実の中心温度を1.2℃まで下げてそれを14日間維持することが求められた。そして検疫に合格してはじめて直行便で日本のスーパーマーケットの販路や卸売市場に送られるのだという。

 潘県長はまた、日本に送るには日本側の薬剤使用ルールに従わなければならないが一部の薬剤は台湾で使用が禁止されているため、台湾の農家は技術的なネックを絶えず克服する必要があると指摘。しかしその一方で、日本向けのレベルに達した果物は価格の上で生産農家により多くの利益をもたらすと説明した。現在、産地での日本への卸売り価格は1キロ当たり120台湾元から150台湾元(約490日本円から620日本円)で、国内で販売した場合の1キロ80台湾元から100台湾元(約330日本円から410日本円)より高い。日本での小売価格は6,500日本円から8,000日本円に達することもあり、潘県長は「品質が良ければ値段も上がる」と話している。

Taiwan Today:2022年1月11日

写真提供:自由時報より
 ナツメの生産で全国2位の屏東県が海外市場の開拓に努力。同県の潘孟安県長らはこのほど産地で開かれた日本向け輸出の記者会見に参加し、梱包やコンテナへの積み込みを行った。